骨粗鬆症の予防 食べあわせが肝心

骨粗鬆症はカルシウム不足等によって骨密度が下がり、骨がもろくなる病気です。

 

 

腸のカルシウム吸収率は、一般的に加齢に伴って低下します。
更に、更年期以降の女性は、女性ホルモンの一種が減ることで、骨のカルシウムが流出しやすくなるといわれています。

 

 

厚生労働省は1日のカルシウム摂取基準を、成人男性で650mg~800mg、女性では550mg~650mgとしていますが、この目標に達している人は少ないのが現状です。

 

 

(引用:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要)
 
 

 
 

カルシウムを効率よく取るための食べ合わせ

骨粗鬆症は、骨折危険性の極めて高い病気ですので、転倒などで骨折し寝たきり状態にならないために、その予防と共に、日頃からカルシウムは積極的に取り入れたいものです。

 

 

ただ、骨を作る栄養素であるカルシウムを効果的に取るには「食べ合わせ」が大事となります。日頃何気なくあわせて食べていたのが、実は、効果の低い損な食べ合わせもあります。
正しい知識を身につけて、食生活を改善することが甲骨粗鬆症予防の第一歩です。

 

食べ合わせ…3つの分類

 

”食べ合わせ”という言葉はよく耳にされるのではないでしょうか。
必要な栄養が豊富な食材も、そのまま食べるよりは他の食べ物と合わせて食することでよくその栄養が吸収されるとか、あるいは逆に、合わせてはならないといったこともあります。
この食べ合わせについて、栄養学博士の白鳥早奈英さんは3つの効果を提唱しています。

 

(1)相乗効果…
成分の異なる食材を一緒に食べることで、それぞれの栄養効果が何倍もアップする組み合わせ

 

(2)相加効果…
相乗効果ほどではないが、似た効果を持つ食材を組み合わせ、双方の良さを生かすパターン。

 

(3)相殺効果…
一緒に食べると、片方あるいは両方の食材の効能を減らしてしまうもので、言わば”損な食べ合わせ”です。

 

 

カルシウム吸収に相乗効果を期待できる食べ合わせ

 

 

ビタミンDが効く

 

カルシウムが豊富な食品…牛乳、乳製品、魚介類、大豆などの豆製品、野菜、海草、ごまなど。

 

 

これらと組み合わせるのに最も良い、言わばベストパートナーは何?
それは、年齢と共に、特に更年期以降の女性にとって深刻な、腸でのカルシウムの吸収率の低下を防ぎ、吸収率を促進する「ビタミンD」を多く含む食材を組み合わせることです。

 

 

[良い食べ合わせ]

 

①牛乳+サケ……骨の強化に不可欠ともいえるのが牛乳。そのカルシウムの吸収をサケのビタミンDが高めます。

 

 

②ナッツ+ヨーグルト……ナッツに含まれるカルシウムの吸収をヨーグルトの乳酸菌が促進。アーモンドがイチオシです。

 

 

③鰯(いわし)+豆乳……鰯はカルシウムとビタミンDが豊富で、豆乳のイソフラボンはビタミンDを活性化します。

 

 

④小松菜+干ししいたけ……小松菜には、カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分がたっぷり。特にカルシウムは、牛乳に負けないくらい豊富。干ししいたけはビタミンDが豊富です。

 

 

⑤豆腐+しらす干し……豆腐に含まれるカルシウムの吸収をしらすのビタミンDが促進。ちりめんじゃこもお勧めです。

 

※これらの食材は、1つの料理にする必要はありません。大事なことは同時間帯に食べるということです。

 

 

[損な食べ合わせ]

 

カルシウムを効率よく吸収することを第一に考えた場合、避けた方がいい食べ合わせの具体例。

 

①牛乳+きなこ……きなこは”不溶性の食物繊維”が多く、カルシウムの吸収を妨げます。ココアとの組み合わせも同じです。
食物繊維にはカルシウムを吸着する性質があるため、体内に吸収されずに便として排出されてしまうからです。

 

 

②ほうれん草+ごま……ほうれん草に含まれるシュウ酸が、ごまのカルシウムと結合し、結石の原因となりカルシウムの吸収を阻害します。
※ごまあえを作るなら小松菜がお勧めです。

 

 

③マグロの赤身+カツオ……共に高タンパク低脂肪で健康に良いのは間違いありませんが、タンパク質に含まれるリン酸は、過剰摂取すると、リンが体内のカルシウムと結合し、尿として排出されてしまいます。

 

 

④ひじき+大豆……ひじきは低カロリーでカルシウムたっぷりな食材です。しかし、大豆には、カルシウムの吸収を阻害するフィチン酸が多く含まれています。

 

 

各素材の優れた栄養素を生かすために、効果的な組み合わせを選びましょう。

なお、骨粗鬆症お予防には、適度な運動と日光を浴びることも重要です。
あなたの食べたものが、細かく言えば、効率の良い食べ合わせの食事とお日様のもと適度な運動をするという習慣が、丈夫で健康な骨を作ります。

 

食べ合わせと健康長寿

健康長寿の秘訣は「食」にあり

  • 一汁三菜が理想

 

世界保健機関(WHO)が発表した世界保健統計2016によると、世界一の長寿国は前年同様日本で、男女平均が83.7歳となっています。

 

 

日本が世界一の長寿国になった理由は何でしょうか?

 

寿命が延びて来ている背景には、当然医学の進歩は考えられます。でも医学的側面で言えるのは、過去においては即死を意味していた病の克服を成し遂げてきた来たということで、それだけでは現在のような長寿はないのではないでしょうか。

 

 

寿命が延びるには抗生物質の開発など医学の進歩に加え、栄養状態の改善、即ち食生活の質的転換があったことは紛れもない事実だと思います。

 

 

2013年12月、「和食」(正確には、「和食;日本人の伝統的な食文化」)が、ユネスコ無形文化遺産として登録されました。

そのユネスコ無形文化遺産に登録申請した際に定めた「和食」の特徴として挙げられている4項目の1つに、「栄養バランスに優れた健康的な食生活」とあります。

 

 

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役立っています。(農林水産省のホームページ:http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/より)

 

 

日本が長寿国になったのは、「一汁三菜」(みそ汁などの汁物1品、副菜2品)を基本とする伝統的な和食のスタイルが理想的な栄養バランスとされ、その食生活が長寿の一因と考えられています。

 

 

人間が一生の内に食べる量は、約50㌧と言われます。(ちなみに、1個100gのおにぎりで50万個分)これだけの量の食べ物が、栄養となり私たちの体を作り、エネルギーとなって生を支えていくわけです。

このことから、私たちの健康に取って「何を、どれくらい、食べるか」が、いかに大切か思い知らされます。

 

 

少なからず”衣食足りての”現代にあって、問題となっている生活習慣病の予防のためにも、バランスの取れた食事は不可欠といえるでしょう。

 

 

とはいえ、栄養のバランスの取れた食事を毎日いちいち考えて食べるというのは、なかなか難しい気がします。

 

女子栄養大学教授で管理栄養士の三浦理代(みうらまさよ)さんは、大まかでいいので、いわゆる一汁三菜としての「主食」「主菜」「副菜」のバランスを意識することをお勧めしています。

 

 

<和食とは何か>

日本食(和食)がユネスコの無形文化遺産への登録が実現した背景には、食と密接に関わる文化が消えかかっているという状況があり、それを保護するために──というユネスコ本来の意図があるからです。

 

 

いまここで考えるべきことがあります。「消えつつある日本の食文化」という状況は確かな事実なのでは。海外の人たちが”健康にいい”と評価しているところの日本食を、当の日本人は食べているのでしょうか。

 

 

和食の良さが海外でも認められるようになったのに対して、日本では忘れられそうになっていると言ってもいいかもしれません。

 

 

食文化としての日本食。文化とは生活と捉えるならば、まさに食生活が危機にあるわけで、不足ということではなく、欧米化による”脂肪の取りすぎ”やグルメブームによる”和食スタイルの崩壊”による、主食のご飯と汁・菜・漬け物の副食という形の日常食が疎かになりつつあるということです。

 

 

その結果として、いまや国を挙げて生活習慣病対策に取り組まなくてはならないという状況になってしまったわけです。

もっというならば、確かに平均寿命は世界一かも知れませんが、素直に喜べない現実があります。その1つが”健康寿命”ということになります。

 

バランスを整える…四群点数法

 

「バランス良く食べる」── とにかく偏食することなく、いろいろなものをただ食べればよいということでしょうか。

 

 

バランスとは、栄養のバランスということですが、それを整える指標として、「四群点数法」というのがあります。
これは、食品を栄養的な特長によって四つの食品群に分け、それらを組み合わせて食べることで栄養バランスが整えられるようにしたものです。

 

 

※「四群点数法」は、女子栄養大学創始者の香川綾が考案。1973年、「4つの食品群」と「1点80キロカロリー」をまとめ、「四群点数法」を完成。

 

 

[第1群]
「乳・乳製品」「卵類」からなり、不足しがちな栄養素を補完する食品群。
カルシウム、ビタミンB2、」たんぱく質などを多く含むもの。
日本人の場合、カルシウムなど不足がちなので、意識して摂取する必要があります。

 

 

[第2群]
「魚介類」「肉類」「豆・豆製品」からなり、体や筋肉・血液を作る食品群。
タンパク質、ビタミンB1・B2などを含む。
「主菜」となる食べものが多いグループになります。

 

 

[第3群]
「野菜類(きのこ、海藻を含む)」「芋類」「果物」からなり、体の調子を整える食品群。ビタミンA・C、ミネラル、食物繊維などを含む。
「副菜」に当たります。

 

 

[第4群]
「穀類」「油脂」「砂糖」「種実類」「その他(調味料、飲料、菓子類)」からなり、体を動かすのに必要なエネルギーとなる食品群。
炭水化物、脂質、ビタミンB1、ミネラルなどを含む。
ご飯やうどん、パンなどの「主食」がこれになります。

(参考:女子栄養大学 「四群点数法」)

 

 

  • 「食べ合わせ」の本質 「○○だけ」は要注意!

なぜ、バランスが大切なのでしょうか。

 

 

食物にはそれぞれに「個性」があります。個性とは、食物がもつ栄養素のことです。

 

 

ところで、よく「○○が健康にいい」と宣伝され、ブームになることがありますが、たとえ、その食材が持つ栄養素がどんなに健康にいいとしても、突出していれば、全体的には偏っていることになります。

 

 

そこで、「食べあわせ」が意味するのは、それぞれの食材が持つ個性、即ち栄養素を調整し合い、均等にならしていくということになります。

 

 

○○だけ」というのは、偏った食生活になります。偏食を続けると、すぐに体に変化が現れなくても、5年後、10年後に支障を来たしてしまいます。骨粗しょう症など、まさにその一例です。

 

 

骨にカルシウムを蓄えなければならない20代、30代に偏食ばかりしていると、骨粗しょう症に年齢が早まってしまいます。

 

≪食物繊維の取り過ぎに注意≫

食物繊維には、小腸の中でコレステロールなど、いろいろなものをくっつけて排泄する働きがあり、その際、必要なミネラルも一緒に排泄してしまうことがあります。過剰に食物繊維を取ると、ミネラルなど不足がちになります。「…だけ」というのではなく、日常ごく普通に摂取している分には問題ありません。

 

 

【意識して不足を補う】
めいっぱい動いたため、へとへとになって、「もう動けない、ガソリンが切れた」…

 

 

人間の体を車に例えれば、この状態は第4群に当たり、走るための原動力であるガソリン(切れ)です。

 

 

第1群と第2群は、車のボディを作る働き。
第3群は潤滑油となるエンジンオイル。

 

 

どれが欠けても車が動かないように、人間も四つの食品群を意識して、不足しているグループ(食品群)があれば補うように心がけ、バランスよく摂取することで、元気に活動することができます。

 

 

この「バランスよく摂取する」ための組み合わせこそ「食べ合わせ」です。

 

 

例えば、スーパーやコンビニなどでお弁当を買うときなど、四つのグループの栄養バランスを考えて、サラダを一品加えるとか、果物を追加するなど、ちょっとの工夫で食生活を改善できます。

 

 

食材の効果を生かす食べ合わせの具体例

私たちは日々、さまざまな食材を組み合わせて食べていますが、食材の持つ個性や力を上手に引き出し、その効果を発揮させるには、「食べ合わせ」が肝心です。

 

 

食材の効果を生かす食べ合わせについて、その具体例の一部を紹介します。

 

 

[便秘の解消]  

「コンニャク+人参」

便秘解消には、腸の運動を促す食物繊維を摂取するに限ります。食物繊維は消化・吸収されないため栄養素ではありませんが、セルロースという成分が腸管を刺激して便通を促進したり、有害物質を吸着して体外に排泄する働きを持っています。野菜以外にも、海藻やきのこ類にも豊富に含まれています。

 

 

コンニャクはノンカロリー食品しての代表格ですが、食物繊維がたっぷりです。栄養価の高い人参との食べ合わせはお勧めで、一緒に煮物などにするといいでしょう。

 

 

[肌荒れ防止]  

「春菊+豆腐」

肌荒れ防止には、ビタミンCが必須です。肌のコラーゲンが作られる時に必要な栄養素だからです。
野菜や果物に多く含まれています。

 

 

肌はタンパク質でできていますので、「四群点数法」の第2群に属する肉や豆類の摂取も大切です。

 

 

ビタミンの宝庫である春菊と、タンパク質の豊富な豆腐の組み合わせは、まさにうってつけの食べ合わせです。

 

 

[貧血予防]  

「ホウレン草+ひじき」

血液の構成成分である鉄分を多く含んでいるレバーやひじきなどは、貧血予防に最適です。
他に、魚や肉の「赤身」の部分や「緑色」の野菜も鉄が豊富。
野菜で言えば、ホウレン草は、非常に栄養価の高い緑黄色野菜の代表格です。

 

ホウレン草とひじきのあえ物などは、効果的な食べ合わせになります。

 

 

[疲労回復]  

豚肉+ニンニク

糖質をエネルギーに変える際に必要なビタミンB1は、疲労回復や夏バテの予防に効果があります。

 

 

そのビタミンB1は豚肉や玄米などに多く含まれていますが、特に豚肉は、他の肉に比べてビタミンB1が豊富です。しかも熱を加えても壊れにくい上に、体内で吸収されやすいという利点があります。

 

 

ニンニクには、ビタミンB1の吸収力を上げる硫化アリルが多く含まれていて、これがあのニンニクの強い香りの元です。

豚肉とニンニクの組み合わせは、疲労回復にピッタリ。

 

 

  • 成分と健康 成分を知り、悩み解決

免疫力を高める  

ビタミンA、C、E タンパク質

免疫力を高めるには、ビタミン類やタンパク質が大事。
ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保つ効果があり、主に人参やレバーに含まれています。鐚ビタミンCはキャベツやミカンなどに多く、免疫力を高めます。

 

 

タンパク質は主菜となる食材に多くあります。

つまりは、偏食しないことが、体の免疫力を高めることにつながるのです。

 

 

血液サラサラ  

DHA、EPA

赤み魚に多いDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、必須脂肪酸のオメガ3系の脂肪酸になります。
血行改善のほか、脳の活性化やコレステロールの低下、動脈硬化予防に効果。

 

 

食べ方の注意として、DHAもEPAも、魚の脂に含まられているため、焼き魚にすると減ってしまいます。無駄なく摂取するには、刺身が好ましいです。

 

 

骨粗しょう症  

カルシウム、ビタミンD、タンパク質

「四群点数法」の第1、2群です。

 

詳しくは、「骨粗鬆症の予防 食べあわせが肝心」

 

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カテゴリ:アンチエイジング 

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